お酒大好き公認会計士のつぶやき

大阪で会計事務所を営む公認会計士です。自分の趣味や社会の出来事、特に会計や税金について書いていこうと思います。旅行も好きです。ラスベガスに毎年行くのが目標です。

2016年ANA修行の結果、無事にSFC会員になれました。振り返ってみると・・・結構乗っていた

もう2017年になりましたが、ANAのプラチナ会員と、SFC会員(スーパーフライヤーズ会員)を目指して、2016年頑張って飛行機修行しました。

そして、プラチナ会員とSFC会員の達成条件である、1暦年で50,000PPを無事達成することができました。定価かそれに準じるような運賃で、伊丹羽田間を約26往復する位乗る必要があります。

最終的には、60,000PP近くまで行ったのですが、ANAのサイトでどれだけ乗ったかをエクセルに落とすことができたので、自己満足で載せてみます(笑

幸いにして、東京をはじめ、出張が多かったので、かなり稼ぐことが出来たのですが、プレミアム28割で楽しみながら、飛行機に乗るためだけに北海道や沖縄に行けたのが、とても良かったです。

改めて見てみると、結構飛行機に乗らないとプラチナ会員にはなれないものですね。こういう目標がないと、なかなか遠出できませんので、とてもいい1年が過ごせました。SFC会員になると、ANAのラウンジでビールがたんまり飲めますので、とても満足です。

さすがに、今年は飛行機修行はしませんが・・・

飛行機が好きな皆さん、修行もいいものですよ♪

1年の始まりは、ハイアットリージェンシー京都から

2017年からは、World of Hyattになり、会員の基準の変わってしまいます。
一番上級会員は年間55泊以上の宿泊が必要ということですので、早速年始からハイアットリージェンシー京都に宿泊してきました。
八坂神社で商売繁盛のお祈りをしてもらってから向かいます。1月3日だと、四条通りはすごい人で、八坂神社もとても混雑していました。
リージェンシー京都はバス停だと東山七条、もしくは、三十三間堂前が最寄りです。
一日乗車券が500円なので、ホテルで食事せず、京都駅に向かう場合にはとてもお得です。
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京都は、いつも混雑しているので、ダイヤモンド会員と言えども、アップグレードは無しでした。
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洗い場があるのは珍しいですね。家感覚でお風呂に入れるので、何気に便利です。
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アメニティはPHARMACOPIA、グランドハイアット福岡もこれと同じだったような気がします。
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ジムは私の部屋からは、真反対側で、長い廊下を結構歩きます。ロッカーがあるのかないのかわからず、シャワールームもどこにあるのか不明でした・・・
せっかく着替えを持っていたのに、どうすることもできず、端っこに置いて、汗だくで部屋に戻りました。
器具はそれなりに揃っているので、特に困ることはありません。
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運動したら、次はお酒です。19時まではハッピーアワーでお酒が半額ということで、地下一階にあるBar 東山(TOUZAN)に行きました。
暗くてうまく写真が撮れなかったですが、欧米人だらけです。
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シャンパンはルイロデレールで、半額で950円でした。ダイヤモンド会員には3,000円の館内利用クーポン券が貰えますので、これを使ってお得にハッピーアワーを楽しめました。
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ホテルの周りに食事するところがありませんので、晩御飯は悩みましたが、
結局、カニが食べたくなり、京都駅に向かいました。


初めて、京都のハイアットリージェンシーを利用したのですが、
お客さんの8割位が外国人で、値段も京都価格で超強気です。
朝ご飯もいまいちに感じたので、なかなか頻繁には来れなさそうですが、ちょっとした非日常感でいい滞在でした。

残り54泊。。頑張るしかない。。

2016年公認会計士試験合格発表 合格した方おめでとうございます。落ちた方も胸を張ろう!

11月11日に2016年の公認会計士試験の合格発表がありました。1108名の合格者が狭き門を突破されました、おめでとうございます。
監査法人に就職する方、事業会社に就職する方、或いはもっと違う道に進む方と色々いらっしゃると思いますが、きっと前途は明るいので、喜びを噛み締めながら、次のステージに進んでください。
今年は、監査法人の就職活動は非常に売り手市場とのことですので、きっと希望される法人に行けると思います。就職活動頑張ってください。

残念ながら落ちてしまった方、悔しいでしょう。あの問題こうすれば‥、とか後悔がすごいと思います。
私も3回落ちていますので、これからまた1年勉強するのかという絶望的な気持ちが痛いほどわかります。けど、資格試験は残酷なもので、終わるのは合格した時か、諦めてやめてしまう時のどちらかです。
それぞれの方に様々な事情があるとは思いますが、続けられる方は絶対諦めないで下さい。ちょっと休んで、気分転換するのもありだと思います。
周りが就職していって焦ったり、合格してる人を見ると惨めな気持ちになるものですが、公認会計士試験は次の1年をかける価値がある試験だと、私は思っているので、前向きに頑張ってください。

福岡出張&旅行 グランドハイアット福岡と食べ歩き③

最終日は朝ごはんはそこそこに、中洲川端の駅からすぐのビルにはる、
博多みやちく
https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400102/40005283/
にステーキランチを食べに行くことにしました。アワビやフォアグラがつくコースがあったのですが、お肉が小さくなるので、ここはお肉のコースに。確か120gだったと思います。
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前菜は山芋をソテーしたものと、鮪のアボカド。うん、普通です(笑
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次は、切り干し大根を素揚げのようにしたものを、サラダ仕立てで。ごぼうチップスのような食感でした。
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前菜は二品でお待ちかねのステーキへ。赤身と少し霜降りをミディアムレアで頼みました。
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フランベもバッチリと。焼いてくれたお兄さん曰く、焼いたステーキ肉は数分休ませてあげると、更においしくなるとのこと。肝心のステーキの写真を撮り忘れましたが、柔らかくて肉の旨味もあり美味でした。年を取ってきたせいなのか、脂の多い霜降りより赤身の方がおいしく感じました。
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300円程、追加してガーリックライスに。締めにぴったりです。
この後、デザートでアイスクリームとコーヒーも出たのでおなか一杯満足です。
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ホテルをチェックアウトして、徒歩で博多駅に向かいます。10分ちょっとでつくので、グラハイは便利だと改めて思います。
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何年か前の出張で、名島亭の本店に行ったのですが、さすがに名島は遠いので、博多駅の地下のフードコートに出来ていたので、行ってみました。
https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400101/40042824/
今回の博多シリーズ、最後のラーメンです。
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あっさりしたラーメンで、香りもよくてとてもおいしかったです。高菜や紅ショウガも食べ放題でビールが進みます。しかも、ビールかハイボールを頼むと、餃子が無料で一皿ついてきました。しかも、何杯頼んでも制限なく。さすがに2杯目はお腹いっぱいなのでお断りしてしまいました。
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博多出張と旅行で3日間食べとおしました。福岡の食べ物のレベルの高さ、恐るべし!!
大阪に帰ると、案の定太っていたので、ダイエットしないと・・・。

ANAのプレミアムポイントは44,000を越えました。11月の出張で50,000ポイントを達成できそうです。

民泊の規制緩和なんてしなくていい。問題が多いので、規制強化か、民泊禁止検討を望みます。

民泊に関してこんなニュース報道がありました。YOMIURI ONLINEの記事を引用させていただきます。

政府は25日の閣議で、マンション空き室などに旅行客らを有料で泊める「民泊」について、滞在日数要件を「6泊7日以上」から「2泊3日以上」に緩和する政令改正を決定した。
 31日に施行する。改正政令には民泊事業者に対する〈1〉宿泊者名簿の備え付け〈2〉近隣住民との調整――の義務を明記した。
 山本地方創生相は記者会見で「観光客の宿泊ニーズに、より柔軟に応えられる」と述べ、民泊の利用増に期待を示した。
 民泊は国家戦略特区の区域計画が策定されている自治体などに限って認められており、現在は民泊条例のある東京都大田区大阪府で利用できる。

●ホテル不足という大義名分の下、犯罪者の肩を持つな
上の記事にあるように、民泊の要件が緩和されるとのことです。民泊なんて制度は禁止でいいです。旅館業法で営業が認められるようになったそうですが、ほとんど全て(某テレビ番組では99%以上と言っていました)の民泊事業者が違法営業状態であるとのことです。上場会社ですら適切な許認可を受けておらずに処分されている有様。
違法営業者に対しては、警察や自治体は取り締まりをしなければならないはずですが、何故犯罪者の肩を持つのでしょうか。

民泊というのは、家を持っている人が、空いている期間に稼働しないのが勿体ないので、宿泊したい人に貸すということで、とても有意義な制度だ思います。けど、本来的な意義としては、別荘で使っていない時期を有意義に使ったり、滅多にいけない場所や別荘に泊まることが出来るという貴重な体験を演出する制度だったんではないでしょうか。それが、今では、観光客が増えてホテルが足りないという大義名分のもとで、国が主導して民泊を推進しています。超目立つ違法営業以外には目を瞑ったまま。

●住環境を乱すな、管理規約を守れ
なぜ、私が民泊が禁止でいいと思うかというと、所有する不動産を賃貸しているからです。何年か前に、大阪の一等地と呼ばれる所にマンションの一室を買って、小銭を稼がせてもらっていますが、勝手にマンションの一室を民泊にする人が多いとよく聞きます。私も、たまたま、用事があって貸しているマンションに行ったときに、中●人と思われる旅行者一行がマンションの中から出てきて、衝撃と憤りを覚えました。

一棟を所有するオーナーであれば、賃借にするか民泊にするかなんて自由であり、儲かる方を選べばいいでしょう。しかし、殆どの分譲マンションでは、管理規約で民泊は禁止されているはずです。金儲けをするために、ルールを破るなんていうのは到底許すことができません。自分が住んでいるマンションに、ある日から、隣の部屋に見知らぬ人や外国人が来て、朝までどんちゃん騒ぎをされて、知らない業者が掃除のために出入りをし、共用部分にたむろされ、色んな部分を汚されたら、どう思うのでしょうか。コミュニティの一員として、自治を守らなければいけません。それができないのであれば、出ていくべきであり、違法営業など以ての外です。民泊制度は、周りとの和を尊ぶ日本人の精神性には合っているとは思えません。

●住む家が無くなって、後々自分たちの首を絞めることになる
フランスで今まさに起きている現象ですが、フランスの都心部・中心部からは賃貸用の物件がみるみる消えているということです。年間で8,000万人もの観光客が訪れる国です。賃貸で貸すよりも、民泊用に転用して、毎日のように旅行者から賃料を取る方がよっぽど儲かります。そんな理由で、フランスの中心部の物件はどんどん値段が上がり、賃料が上がって、便利な所には地元の人が住めなくなりました。日本も観光立国を目指した結果、自分達の住む家がなくなるなんてことにもなりません。一等地のタワーマンション。住人は殆どおらず、ほとんどが宿泊施設と化している。セキュリティ重視の物件のはずなのに、色んな国の人が我が物顔で歩いている。人も子供もいなくなって、学校も潰れてしまった。なんていう未来では笑えません。

●脱税の温床になっている
ほとんど全ての民泊事業者と言われる人々は違法営業だと書きましたが、同時に多くの人は無申告の脱税事業者だと思います。フランスではたった15%の人しか納税していないとのことです。民泊仲介サイトを通じて、個人から個人に金銭が授受されるだけです。お小遣い感覚だと思っている人が多いのかもしれませんが、所得金額が20万円を超える場合には確定申告をする必要があります。事業者として登録するには、税務署に対して開業届等の各種書類を届け出る必要があります。個人間の金銭授受であるだけでなく、仲介サイトも本名以外でも登録出来るサイトもあることから、課税庁側も所得を追跡するのが難しいビジネスです。民泊事業者の推進をするのであれば、同時に、不当な所得を生じさせない仕組みを作らなければなりません。最低限、仲介サイト側から源泉徴収を行うなどの手立ては必要だと思います。

●最後に
個人的な意見としては、民泊制度が、観光立国を目指すにあたって有用だとは思えません。ホテルがないから、その辺の民家に泊まってくれよ、なんていうカジュアルな考え方はうまくいかないでしょう。特に日本人は、音やマナーや近所付き合いに敏感です。
新築ホテルを建設するには莫大なコストと建設までの時間がかかり、事業のリスクが大きいため、宿泊施設を増やすには民家を使えばいいという流れでしょうか。偉い人が沢山集まって考えていると思いますが、安直だと思います。実際、違法営業者しか生み出せていません。空き家の活用といっても、近隣トラブルがくっついてきて、うまくいかないかもしれません。
廃業したホテルや旅館へのリノベ等の投資に関して優遇政策を行うとか、新規のホテル建設には補助金や税制優遇を与えるとか、商業ビルをホテルに転用するのに補助金が出るとか、空き家をうまく活用することに補助金が出るとか、民泊のように革新的な考え方ではないですが、月並みでベーシックな政策こそが宿泊不足を解消する近道なのではないでしょうか。

福岡出張&旅行 グランドハイアット福岡と食べ歩き②

二日目は柳橋連合市場に向かうことにしました。
その前に朝食を。福岡はクラブラウンジで提供されます。あんまり食べるものもないのでちょっとだけ。
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ホテルから徒歩10分ほどで、市場につきました。小腹がすいてきたので、練り物屋さんで銀杏串を食べ、魚屋さんで生ガキを剥いてもらいました。博多の料理人も結構買いに来るそうで、魚屋さんも数件あったのですが、如何せん料理できる環境がないので、最近大阪では買えなくなってきているクジラをGetしました。
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とりあえずホテルに戻ろうとふらふら歩いていると、だるまの本店を発見したので、食べておこうと思い入店。
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だるまは結構脂が多くて、豚骨の香りがきつめなのが特徴だと思います。何年か前に初めて食べたときは苦手だったのですが、慣れてきたのか美味しいです。
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一旦ホテルに戻り、ラーメンだけではランチが足りなかったので、キャナルシティから博多駅方面に歩いて少し横道に入ったとこにある、うどん平さんへ。タモリさんが福岡に帰った時には必ずいるそうで、絶えず行列が出来ています。
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肉ごぼうが一番人気のようですが、今回は肉うどんにしてみました。福岡といえば、やわらかいうどんですよね。出汁は思ったよりも醤油が勝っている感じでしたが、優しい味でうまいです。肉は、しゃぶしゃぶで味がついていません。関西では甘辛く炊いた肉うどんが多いので、ちょっと肉は物足りなさも感じました。テーブルに柚子胡椒もあるので、少し溶きながら食べると出汁の味が変わって二度おいしいです。
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まだまだ食べないといけませんので、ジムに行きます。福岡もジムは器具がそろっていて使いやすいです。キャナルの人から丸見えなのが少し恥ずかしいですが・・・
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別にお腹はすいてはなかったのですが、もつ鍋を食わずして帰れませんので、国体道路沿いの楽天地さんへ。これで一人前です。にんにくがよく効いた醤油ベースのスープで、鷹の爪を入れて辛味を足すとどんどん進みます。あっという間に完食しましたが、お腹がいっぱいなので、締めのちゃんぽん麺はあきらめました(笑
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二日目もよく食べました。次は最終日ですが、まだまだ食べます。

WIN5の高額配当の脱税 何故バレるか?(推測です) 競馬の払戻金への課税は今のままでいいのか。

先日、大阪府寝屋川市固定資産税課の課長が、競馬のWIN5で高額馬券を何回も当て、4億円超の払戻金を申告せず、所得税約6200万円を脱税したとして、大阪地検に在宅起訴されたという出来事がありました。

WIN5はインターネット投票のみで購入することができる馬券で、指定された5レース(各開催場の準メインとメインレース)の1着を5レース全て当てる馬券です。この課長さんは、2012年に約5,600万円を的中し、14年にも当時最高の約2億3,200万円を的中したそうで、他の高額馬券も合わせると、これまでに4億2,000万円の配当を得たそうです。しかも、予想ソフトではなく、競馬新聞を睨めっこしながら、予想しているそうで、何たる勝負勘なのでしょうか。
WIN5は本当に当たりません。私の場合は最高で3レースです。5レースを転がしますので、1レースにつき3頭を選んだとしても、243通り=24,300円がかかります。資金が潤沢にないと点数を絞らざるを得ませんので、尚更5レース的中は難しいです。そんな訳で、競馬好きとしては、この課長さんの予想力は憧れを抱きます。

それでも脱税はいけません。ましてや、税金関連の部署にいる方であれば、納税意識については強く持ってほしかったです。

  • 競馬の配当金は何の所得として課税されるか。

これは有名ですが、特別な事情が無い限りは一時所得です。所得税法では、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の所得で、労務や役務の対価としての性質や資産の譲渡による対価としての性質を有しない一時の所得として、競馬や競輪の払戻金が例示されています。以前、競馬予想ソフトで殆どすべてのレースを機械的に購入して利益をあげていた方が、営利を目的とする継続的行為だから、一時所得ではなく雑所得だとして争った裁判がありました。結果、この裁判に勝訴して、競馬の払戻についても、特別な事情があれば雑所得だとされる画期的な判決が出ました。
今回は、特定のレースだけを自分の判断で買っていたので、一時所得と認定されたようです。

  • 買った馬券のどの部分が経費となるか。

雑所得の場合は、手にした払戻金と購入した馬券の総額の差額が所得となるのですが、一時所得はそうではありません。経費は、その収入を生じた原因の発生に伴い、直接要した金額に限るとされています。つまり、1点100円を100通りの計10,000円購入したとして、そのうち1点が的中した場合の経費は100円となります。従って、残りの9,900円は経費にもなりません。従って、WIN5を1票的中したとすれば、経費は100円であり、手にした払戻金の殆どすべてが課税対象となります。

  • 課税所得はどうやって計算されるか。

一時所得=総収入金額-収入を得るために支出した金額-特別控除額(最高50万円) です。
この2分の1が給与所得等と合算されて課税されるため、この課長さんの場合は、年度は違うものの、約2億円が課税対象となります。

平成26年度までの所得税率の最高税率は1,800万円超の課税所得に対して40%、そこから2,796千円を控除した額が所得税となります。ですので、給与所得やら色々控除も含めて約7,500万円位が納税額となると思われます。

  • なぜ脱税が発覚したのか。

裁判を担当した弁護士さんは、記録が残るインターネットを通じて馬券を購入していたため、国税当局に嫌疑をかけられた、と仰っているようですが、どうやって発覚したのでしょうか。
①うっかり口をすべらせた
同僚にうっかり口をすべらせて、高配当を得たのかを話したのかもしれません。市役所の固定資産税課勤務ですから、あっという間に話は広がります‥
②誰かの告発
ご近所さんはよく見ているものです。親兄弟奥さん子供、誰かが周りに話したのかも知れません。他人の嫉妬は怖いものです。
③銀行からバレる?
よく巷で言われます。銀行が国税に対して口座番号を提供している。或いは、国税が口座番号を吸い上げて監視していると。課税庁側もマイナンバーによる口座の管理ができていないので、口座の実態を把握できていないと思われます。口座の量を考えると、あんまり効果はないかも。
④支払調書でバレる?
JRAから国税に提出する資料として、支払調書があります。支払調書の対象者としては、馬主が得た賞金について報告する必要があります。払戻金を受けた人は対象ではないので、この線は薄いかな。
⑤高額払戻金の内訳書でバレる?
JRAも他の企業等と同様に、財務諸表を作成しています。高額払戻者の内訳は重要な情報だと考えられます。JRAの売上は2兆6千億円位ですが、単一レースで億円規模の払戻のある、インターネットを介した取引などは、内訳書が作成されているかもしれません。
⑥誤った確定申告を行った?
先程の裁判をした方は、多額の金融商品の損失を競馬の儲けと相殺した確定申告をしたため発覚したそうなので、普通のサラリーマンではやらない目立った確定申告をしたのかもしれません。

6つほどばれるかもしれないルートを上げましたが、当然国税は教えてくれないので、私は①②⑤ではないかと推測します。

⇒後日、裁判の記事で明らかになっていましたが、別の税務調査でたまたま得たこの方の預金口座の情報から当りをつけたらしいです。公務員で多額の預金があるということで、怪しまれたのでしょう。
という訳で、私の予想は外れでした。。

  • 一時所得としての取り扱いが現代の競馬の払戻金に合致しているか。

一時所得がいつから制定されているのかは勉強不足で知りませんが、何十年も前の法律です。当時というか、インターネット販売の前は、窓口販売のみでした。80年代は、単勝複勝枠連しかありません。当然、今のように高配当の出る三連単WIN5なんていうものはありませんでした。
窓口販売だと、そもそも所得を把握できません。そんなわけで、実質的に競馬に関しては、一時所得の条文は死んでいたも同然です。
しかし、今はネットでの馬券購入が主流になり、課税庁側もあまりに度を過ぎた儲けに対しては課税するようになっています。

競馬法で定められていますが、払戻金は25%程度の寺銭(=JRAの儲け)が取られています。一方で、宝くじは、寺銭が半分位ですが税金は取られません。
このバランスを考えると一時所得の取り扱いも机の上では合理的だとも思われますが、現実には競馬の勝ちを確定申告する人は皆無でしょうから、あんまり効果的効率的とも思えません。

  • どのように課税するのがよいか。

課税庁が、大勝ちした人以外から税金を取る気がそんなにないなら、今のままでもよいかもしれません。より課税強化するのであれば、窓口・インターネット投票の払戻金から一定の払い戻し以上は源泉徴収して、税金を還付して欲しいなら確定申告をさせるというのも手だと思います。
結構面倒な手続きになるので、私の仕事も増えるかもしれません(笑