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お酒大好き会計士・税理士のつぶやき

大阪で会計事務所を営む公認会計士・税理士です。自分の趣味や社会の出来事、特に会計や税金について書いていこうと思います。旅行も好きです。ラスベガスに毎年行くのが目標です。

ビールを取り巻く環境が大きく変わる? 平成29年度税制改正方針

 8月17日に、平成29年度税制改正でビール類の酒税の見直しを進める方針であるとの報道がなされました。かねがね改正するのではと言われていたのですが、消費税増税の延期により酒税の見直しが先に図られることになりそうです。

 ワインも日本酒も大好きですが、ビール党でもありますので、興味深い話題です。

 

 酒税法では、アルコール度数1%以上の飲料が酒類とされています。酒類はビールなどの発泡性酒類、日本酒やワインなどの醸造酒類ウイスキーや焼酎などの蒸留酒類、みりんやリキュールなどの混成酒類の4種類に分類されます。

 今の酒税法では、ビールの定義は、次に掲げる酒類でアルコール分が二十度未満のものとされています。

イ 麦芽、ホップ及び水を原料として発酵させたもの
ロ 麦芽、ホップ、水及び麦その他の政令で定める物品を原料として発酵させたもの(その原料中当該政令で定める物品の重量の合計が麦芽の重量の百分の五十を超えないものに限る。)
つまり、麦芽、ホップを利用し、麦芽比率が67%以上のものが「ビール」と定義されています。
 
 最近は、世界の様々なビールが飲める店があります。ハイネケンやギネスなど多くのビールは酒税法の「ビール」に該当しますが、『ベル・ビュー クリーク』のようなチェリービールや、『ヒューガルデンホワイト』のようなホワイトビールは、オレンジピールやチェリーといった麦芽・ホップ以外の材料を使っているため、発砲酒に分類されています。
 今回の改正の方針は、こういった海外のビールが、日本では発泡酒とされているためイメージが悪く、しかも麦芽比率が50%以上であれば税率も高いことから、非関税障壁だとして是正を迫られるとも言われています。
 昔は、国内の酒販業の保護のために、輸入ウイスキーは高い関税がかけられており高嶺の花でした。そのため、海外旅行のお土産はジョニ黒(ジョニーウォーカー黒ラベル)やジョニ赤といったスコッチウイスキーが重宝されたようです。こういった高い関税も、海外からの非関税障壁だとする圧力で是正されました。ジョニーウォーカーには他にも色々あって、赤が一番安く、黒は12年物、ゴールドは15年物、プラチナムが18年物、一番高いのがVery oldの青(ジョニ青)です。ジョニ青は小売り1万数千円はします。
 沖縄に旅行したことがある方は、居酒屋とかで感じるかもしれませんが、お酒の値段が安いです。泡盛飲み放題500円!なんていう店もありました。実は、沖縄には酒税が軽減されていて、ビールは20%、泡盛は35%が軽減されています。
 
 酒税法の改正では、材料や麦芽比率について見直しが行われ、「ビール」の定義が変わることになりそうです。そして、一番重要な事は、ビールの税額が変わることになりそうです。350mlでいうと、今の税額はビールは77円、発泡酒は47円となっていますが、改正により、ビールであれ発泡酒であれ、なんでも55円程度になると考えられています。
 
 ビール党の方にとっては、値段が安くなって良いでしょうが、発泡酒第三のビールを飲まれている方は値段が高くなるので、よっぽどお気に入りか、特徴のあるもの以外は買わなくなるでしょう。海外ビールも、これまで以上に飲む機会が増えるかもしれません。
 ビール会社にとっては、本当に大きな影響を与えると思われます。これまでの研究開発の全てが水泡に帰す、とはならないですが、経営の舵取りを大きく変える事象になるやもしれません。