お酒大好き会計士・税理士のつぶやき

大阪で会計事務所を営む公認会計士・税理士です。自分の趣味や社会の出来事、特に会計や税金について書いていこうと思います。旅行も好きです。ラスベガスに毎年行くのが目標です。

確定申告が近づいて来ました。仮想通貨(暗号通貨)取引やってる人、注意点の把握と対策は出来ていますか??

個人事業主やサラリーマンの方で医療費控除・スイッチOTC薬控除・ふるさと納税・住宅ローン等の年末調整がされていない方(もちろん、厳密には他にも対象となる方はいらっしゃいますが・・・)、又は他の所得が20万円以上発生している方は、確定申告が必要です。

2018年は2月16日(金)~3月15日(木)が確定申告の期間となっています。無申告の場合や期限に間に合わない場合には、相応のペナルティが付く場合がありますので、正しく且つ期限内の申告を行いましょう。

2017年は仮想通貨取引の取り扱いが国税庁から発表されました。以前の記事でも触れましたが、我々納税者にとって一番不利な雑所得となっています。

ざっくり言うと、たとえ取引をしていて損が出たとしても、同年の他の所得を打ち消すことも、また、来年の雑所得と打ち消すことも出来ません。所得が出れば他の所得に加算して税金計算がされます。

なお、この記事の時点では会計上の取り扱いは決まっていませんでしたが、今は会計処理も定められています。

 

umekisancpa.hatenablog.com

 私もお小遣い程度で仮想通貨取引やっていますが、値動きがすごいですね。上がった時の爆発力もすごいですが、下がった時のナイアガラもまたすごい。お小遣い程度なので基本放置でいいのですが、本格的にトレードすると、売り時や損切りのタイミングが難しそうだ。

 

本題ですが、仮想通貨については、どの取引や、どの部分が費用や利益として確定申告しないといけないかを明らかにしないといけません。

所得=利益-費用 です。

(厳密には、益金と利益、損金と費用は異なりますが、個人レベルではそんなに変わらないので、ここでは気にしません。)

 

まずは、解りやすい費用から。ズバリ、仮想通貨取引に関して直接的・間接的に掛かったものが対象となります。

直接的な費用は、取引手数料が挙げられるでしょうか。

間接的な費用としては、関連する書籍代・セミナーへの参加費、その交通費や懇親会費など。また、購入したパソコン代金、通信費・電気代・家賃なんかの一部(実際に仮想通貨取引に充てられている面積や時間で配分します。)についても経費として認められると思われます。パソコンは普通のスペックで一般的な価格だと概ね経費になると思いますが、マイニング用のPCとか、高スペックで高価格のものは固定資産として処理する可能性があるかもしれません。この場合は、買った年に全額費用として処理できないので、注意が必要です。

 

次に、利益です。ここが問題ですが、2017年12月1日付で国税庁から計算方法の例が出ています。https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/joho-zeikaishaku/shotoku/shinkoku/171127/01.pdf

この例から簡単に要約すると、

  1. 現金にした場合
  2. 商品(例えば、家電や食品や車など)にした場合
  3. 他の仮想通貨にした場合
  4. マイニングで仮想通貨を得た場合

 が、所得(勿論、値上がり差額分や、経費を引いた部分です)になるとされています。

1の場合には、明確にキャッシュになっているので担税力はあります。2の場合も実際のモノになっているので、まぁ担税力があると言えるでしょう。

3や4の場合はどうでしょう。

3は買ったときのA仮想通貨の金額と、海外の取引所口座に送金した時のA仮想通貨の時価の差額になるかと思われます(日本の取引所で仮想通貨→仮想通貨の取引はあるのか知りませんが、その場合も買った時と、交換した時の価格差になるかと思います)。

4はマイニングで得た仮想通貨の時価から、マイニングにかかった費用を引いた差額が所得になるかと思います。

3と4はいずれも仮想通貨のまま保有されています。これって担税力があるのでしょうか?

仮想通貨で納税していいというなら担税力がありますが、今の法律では現金でしか納税が認められていません。現金として実現していないものに税金を負担させるのが違和感ありありなのですが、仕方ないんですかね。税制度が追い付いていない感じがします。

なお、分岐等によって新たに仮想通貨を得た場合は、現金やモノにした時点で所得になるとのことです。

ちなみに、仮想通貨を貸し出すことで利息を得るレンディング取引も4の取引と類似しているので、同様の取り扱いになると個人的には考えます。

 

最後に取引の網羅性について。正確な確定申告をするためには、年間の取引を正確に把握しておく必要があります。何カ所かの取引所の口座を開設してみましたが、証券会社の口座とかと違って、評価損益も解りにくいし、取引履歴もいまいちわかんないサイトが多いですね。

今のところ、取引を網羅的に集計してくれるようなツールが見当たりませんので、自分でエクセル等で管理する必要がありそうです。が、これはかなり面倒そう。

 

ということで、簡単にですが注意点を挙げてみました。

税制にあいまいな点も多いですので、2017年に仮想通貨でそれなりの所得が発生した方は、お早めに税理士さんと相談(私もその端くれですが・・・)し、確定申告のご依頼をされることをお薦め致します。