お酒大好き公認会計士のつぶやき

大阪で会計事務所を営む公認会計士です。自分の趣味や社会の出来事、特に会計や税金について書いていこうと思います。旅行も好きです。ラスベガスに毎年行くのが目標です。

内部留保金への課税はありなんですか?

企業の内部留保金に対して課税をしよう、という議論に対して、日本商工会議所の会頭が反対している、という記事がありました。

そりゃそうでしょう。会頭に全面的に賛成です。
内部留保金を何だと思っているのでしょうか?そもそも、会計的には内部留保金なんていう言葉はありませんが、恐らく繰越利益剰余金を指すのだと思います。

繰越利益剰余金は、企業が一生懸命事業活動をして、利益を上げ、税金を払い、株主への配当を払った残りの、過去からの累積額です。これは、現金の塊でもなんでもありません。なので、こんなものに担税力なんてありません。

どうやって課税するのかが謎なのですが、繰越利益剰余金の額によって一定率をかけるのでしょうか。租税回避のために、利益剰余金を資本に組み入れる事業者も出たりするでしょうし、あんまりいい結果を想像できません。

税金を取りたいのであれば、時代の潮流には反しますが、法人税率を上げればいいだけの話だと思います。